21世紀に相応しい民主府政へ 歴史の教訓と確信を力に 明るい会結成50周年「記念のつどい」を開催
21世紀に相応しい民主府政へ
歴史の教訓と確信を力に
明るい会結成50周年
「記念のつどい」を開催
1971年3月に「明るい革新大阪府政をつくる会」(明るい会、現・明るい民主大阪府政をつくる会)が結成され、同年4月11日の府知事選で黒田了一氏が勝利し、歴史的な革新府政が樹立されてから、ことしで50年になります。半世紀にわたる歴史の教訓と確信を力に、府民が主人公の新しい府政をつくる運動と共同を広げようと、明るい会が3日、大阪市中央区内で50年記念のつどいを開き、ユーチューブでも生配信されました。記念のつどいの動画は、明るい会ホームページ(https://osaka-akarui.com/)から視聴できます。
荒田功事務局長が司会・進行。開会あいさつした代表常任幹事の菅義人・大阪労連議長は、明るい会は、その誕生の前から府民の要求実現を目指す共同のたたかいを土台に結成されたとし、「職場や地域から声を上げ、共同の取り組みを広げ、菅自公政権と維新政治から命と暮らしを守る政治に転換し、憲法が生きる政治を実現しよう」と呼び掛けました。
代表常任幹事の杉本和・新婦人府本部会長が閉会あいさつしました。
妨害や分断の攻撃を打ち破り共闘で新しい政治を切り開く
日本共産党の柳府委員長があいさつ
野党からは日本共産党の柳利昭府委員長、社民党府連の川口洋一幹事長(高槻市議)があいさつ。立憲民主党府連代表の辻元清美衆院議員もメッセージを寄せました。
柳氏は50周年の節目を、秋の解散・総選挙で野党連合政権を目指す歴史的な挑戦の中で迎えているとし、総選挙での勝利は、安倍・菅政権の補完勢力の維新を追い詰め、2023年の知事・大阪市長ダブル選で大阪の維新政治を打ち破る上でも、大きな転機になると指摘しました。
2期8年の黒田革新府政を生み出した力も、その後の「オール与党」政治、維新政治とのたたかいを支えた力も、広範な府民の共同にあり、府民の命と暮らしを守る、府民が主人公の政治をつくるという一致点での共同が、ジグザグはあっても大阪の政治を前に進める大きな力を発揮したと強調しました。
柳氏は、たたかいの教訓を受け継いで共同を一貫して探求し、大阪市廃止・分割の是非を問う昨年の住民投票に勝利して大阪の政治を動かし、国政でも市民と野党の共闘で野党連合政権を現実に目指すたたかいを発展させていると強調。「妨害・分断攻撃を打ち破り、野党連合政権合意への世論を広げ、本気の共闘実現へ誠実に努力し、共同の力で新しい政治を切り開くため、党の総力を挙げる」と決意を語りました。
46歳の川口氏は「(明るい会の皆さんが)私が生まれる前から、半世紀にわたり府民が主人公の政治を目指して汗を流してこられたことに、心から敬意を表したい」と述べ、「子どもから『運動会ができないのに、どうしてオリンピックやるの』と聞かれても答えられないような、理不尽な政治を正したい。命、憲法が守られる政治へ、新たに同じ思いで進んでいきたい」と語りました。
各界から多彩な来賓があいさつ
共同が広がった
梅田章二さん
明るい会の50年の歩みを振り返る動画の上映に続いて来賓があいさつ。04年から3回の知事選に立候補した弁護士の梅田章二氏は、11年の知事選や15年の安保法制反対のたたたかいを通して、共同のたたかいが広がってきたと振り返り、「総選挙と再来年のダブル選に向け、新しい政治を目指して大きな共同が広がるよう頑張りたい」と語りました。
具体的政策通じ
小西禎一さん
19年の知事選候補で、明るい会が自主支援した元副知事の小西禎一氏は、「イソジン」や「大阪ワクチン」はじめ府民受けを狙ったパフォーマンスなど、維新府政の醜悪さが明らかになっていると指摘。同時に、「維新批判だけでなく、具体的な政策を通じて、幅広い連携・共同をつくる困難な事業に立ち向かっていただきたい」と期待を語りました。
前人未到のもの
福井朗さん
大阪市をよくする会の福井朗事務局長は、2度にわたる住民投票で明るい会と力を合わせてたたかったことを振り返り、「(維新政治との)私達のたたかいは、日本の歴史で誰もやったことがない前人未到のもの。住民の皆さんと心一つに、憲法で保障された命と暮らし、幸せを追求する権利が享受される社会へ奮闘する」と決意を語りました。
維新政治転換を
平松邦夫さん
第18代大阪市長の平松邦夫氏はビデオメッセージを寄せ、大阪は全国の都道府県でコロナによる死者が最多で、しかもまともな治療や入院ができないまま亡くなっている人が多いと告発し、その大本には新自由主義の維新政治があると告発。これを変えるために「ぜひ皆さんの力が必要。今後とも頑張って下さい」と述べました。
今こそ革新野党
桂文福さん
落語家の桂文福氏は、黒田知事が誕生したのと同じ71年に、師匠の桂小文枝(後の五代目文枝)に入門して50年になると自己紹介。十八番の相撲甚句で「自公維新はもうええぞ。みんなで主役になりまして、今こそ革新野党よ立ち上がろう。明るい府民の皆さんの、明るい生活守りましょ」と歌い上げ、参加者を沸かせました。
黒田知事の次女・山口さん、
初代事務局長の菅生さんも
黒田了一さんの次女、山口美千代さんは、大阪の景色を見ていると、まだまだ緑が少なく、灰色の世界が続いているとし、「皆さんの力で素晴らしい、夢のある大阪を築いていただきたい」と訴え。「コロナ禍で苦しい生活を送っている方が大勢いると思うと、みなと手を携え、暮らしやすい大阪をつくっていけるように、大勢の人たちと共にまだまだ頑張らねば」と話しました。
最後に明るい会の初代事務局長で元日本共産党府委員長の菅生厚さんが登壇しました。老人医療費無料化はじめ黒田知事が実現した公約を紹介し、「政治が変われば暮らしが変わることを実感した」と強調。「黒田府政の輝かしい実績を語り継いでほしい。もう一度革新府政をという気持ちを府民のものにしていく新しい仕事に、私は94歳になるが、皆さんと一緒に頑張っていきたい」と話しました。
記念誌『未来へ革新を、つなぐ 府民が主人公の大阪』発行
明るい会は結成50周年に当たって、記念誌『未来へ革新を、つなぐ 府民が主人公の大阪』を発行しました=写真。
明るい会初代事務局長の菅生厚氏(元日本共産党府委員長)と、新婦人府本部の杉本和会長(明るい会常任代表幹事)の記念対談「革新府政の輝く値打ち」、「21世紀にふさわしい民主府政を――『明るい会』とごいっしょに」の呼び掛けを収録しています。
記念誌は、2期8年にわたる黒田革新府政の歩みを、本紙が1999年2月に編集・発行した『大阪の春 黒田革新府政物語』の転載で紹介しています。
1983年以降、11回の知事選の対決構図や争点、「維新政治ノー」の共同の発展をまとめたほか、2度にわたる住民投票(2015年、20年)の投票結果も掲載。1971年以来の知事選と住民投票のたたかいを、豊富な写真で伝えています。
頒価1冊1200円。問い合わせは06・6357・5333明るい会。
(大阪民主新報、2021年7月11日号より)