脱原発・再生エネ推進を 原発ゼロの会が「政策を聞く会」
温室効果ガスの大幅削減を
原発ゼロの会・おおさかは21日、主要政党の代表を招いて原発・エネルギー政策を聞く会を大阪市内で開きました。立憲民主党大阪府連代表代行の尾辻かな子衆院議員、日本共産党大阪府委員会副委員長の辰巳孝太郎前参院議員、社会民主党副党首の大椿裕子氏が参加しました。
エネルギー政策を巡る各党の基本的立場について、尾辻氏は化石燃料と原子力への依存を減らすなど国のエネルギー政策転換が必要との認識を示し、「自然エネルギー立国に向けたロードマップづくりを進めていく。2050年の温室効果ガス排出ゼロを目標に、公的資金50兆円投入などでカーボンニュートラルを実現したい」と述べました。
辰巳氏は国が策定中のエネルギー基本計画案を取り上げ、2030年の電力構成で約20%を原発が担うとした方針を批判。「重大事故を経験し、原発との共存はできないことがはっきりしている。再生可能エネルギーへの転換を進めるべきだ」と強調しました。大椿氏も、「原発・エネルギー政策を地球環境と人間の共生との視点でとらえ、脱原発を進めるとともに、気候危機を食い止めるため高い数値目標を定め、温室効果ガス削減へ2013年比で2030年に60%減を目指したい」と語りました。
原発再稼働計画について、尾辻氏が「過酷事故を2度と起こさないために、速やかに運転停止と廃炉を決定するべきだ」と指摘。辰巳氏は原発立地周辺の活断層の存在や自治体任せの避難計画の課題に言及し、「再稼働は到底容認できない」とし、大椿氏も「危険な老朽原発の再稼働は認められない」と語りました。
使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出し、高速増殖炉やプルサーマルなど原発の燃料として再利用するという「核燃料サイクル」政策について、尾辻氏は「使用済み核燃料の再処理は行わず、直接処分を検討するべきだ。当然原発の新規増設は認めない」と語り、辰巳氏も、「危険極まりないプルトニウムを利用する核燃料サイクルは、完全に破綻している。原発はビジネスとしても成り立たない」と強調。大椿氏も、「高速増殖炉『もんじゅ』廃炉に続けて六ヶ所村再処理工場もただちに廃止すべきだ。放射性廃棄物を再処理し高速増殖炉で再び燃やす核燃料サイクルは破綻した」と語りました。
(大阪民主新報、2021年8月29日号より)